怠惰に創作

細々と小説の様なものを創作しています。設定など思い付いたように変更しますので、ご容赦ください。

「とある記者の取材録」人物紹介3

【歴史上の人物】

「トマス・ロイナント」宇宙暦117~179

ゲーディア皇国国防軍の将軍。書中の階級・中将⇒元帥。

パウリナ条約反対派の急先鋒である北部方面軍司令長官ラード・ゲネル大将の部下で、第1軍団長としてクーデター計画に参加する。しかし、計画実行の前に上官であるゲネルが暗殺(ゲネル暗殺事件)された事で、クーデター計画中止の意見もある中、作戦の実施を強行、急遽クーデター軍の総指揮官となる。

7月事件の成功を受けて大将に昇進して北部方面軍司令長官となり、さらに軍事政権の中枢である軍事委員会の初代議長となる。

しかし、条約の継続を訴える軍令本部、軍政省の両総長によって当初の目的であるパウリナ条約破棄は頓挫し、彼らと対立する事となる。さらに、北部方面軍時代から仲が悪かったダルメ将軍との対立も激化、その最中に起きたダルメ暗殺事件では、南部方面軍司令長官のジネラー将軍と共に容疑者と目されるも、証拠不十分で容疑は晴れるが、以降その事で継続派に追及され続ける。

其の後は軍政省で起きたふたつの事件によって軍政総長が辞任し、その煽りを受けて軍令本部総長も辞任する事態となり、その後継として軍令本部総長に着任して上級大将に昇進する。

其の後は権力や名声への欲求から空位となっている「元帥」の位を渇望する様になり、それが原因で盟友となっていたジネラーとも対立、軍内でも彼の元帥昇進に反対する者が続出する。しかし、それを逆手にとってジネラー派が皇帝に対して反乱を画策しているとして近衛軍を動かし、首尾よく彼らを粛清する。

だが、元帥に昇進して権力の絶頂に居たのもつかの間、サロス帝の命によって自らも近衛軍によって逮捕され、隙を見て逃走を図るも射殺される。

名前の元ネタは、中将のドイツ語読みの「ロイトナント」・ゲネラール

 

「コール・ド・ダルメ中将」宇宙暦119~177

ゲーディア皇国国防軍の将軍。書中の階級・中将~大将

皇国地上軍の北部方面軍第5軍団長で、7月事件ではクーデター軍の副指揮官として参加し、総指揮官のロイナントと共に別動隊が首都を抑えるまで近衛軍主力の足止に尽力する。

軍事政権下では大将に昇進して軍事委員会のメンバーとなるが、かねてより仲が悪かったロイナントが北部方面軍司令長官兼軍事委員会議長になったにも拘らず、自身は第5軍団長のままだった事に不満を持ち、条約破棄派だったが、条約継続派と裏で繋がってロイナントの排除を画策する。しかし、先を越される形で逆に暗殺の憂き目に遭ってしまう(ダルメ暗殺事件)。但し、彼の暗殺にはロイナント説と継続派説があってハッキリしておらず、捜査も早々に打ち切られたため犯人は不明のままである。

名前の元ネタは、中将のフランス語読みのジェネラル・「ド・コール・ダルメ」

 

「ジョー・マール」宇宙暦122~179

ゲーディア皇国国防軍の将軍。書中の階級・少将~大将

北部方面軍第1軍団副団長で、軍団内の直属の上官であるロイナントに絶対の忠節を誓っていて、7月事件後の数々の彼の謀略や暗殺に加担する。そのためロイナントの出世と共に彼も昇進し、最終的には大将にまで上り詰める。

しかし、サロス帝によるロイナンドの粛清(ロイナント事件)の際には、数名の部下と共に抵抗して近衛兵と銃撃戦を行うも、部下共々射殺される。

名前の元ネタは、少将のドイツ語読みの「マヨア(Major)」・ゲネーラール

 

「エメルダル・ジネラー」宇宙暦115~178

ゲーディア皇国国防軍の将軍。書中の階級・大将~上級大将

皇国地上軍の南部方面軍司令長官。軍縮条約であるパウリナ条約に反対する将軍であるものの、同じく反対しているゲネルとは対立関係にあり、彼の北部派に対して南部派を形成している。

ゲネル亡きあと北部方面軍がクーデターを起こした際は、近衛軍と協力してクーデター軍を討伐しようとするも、軍部を信用していないサウル・ロプロッズ宰相に待機命令を下されて激怒する。

上記の事もあったが、クーデター後は中央軍事委員会のメンバーとなり、一転して新たに北部方面軍司令官となったロイナントと協力して条約継続派と対立して行く。そして継続派の首魁である軍令、軍政、両総長を失脚に追い込み、軍政総長(軍政大臣)となって上級大将に昇進する。しかし、盟友関係となっていたロイナントが空位になっていた元帥への野心を抱いた事で関係が悪化、彼の元帥就任に反対する他の将校を纏めてジネラー派を形成して対立姿勢を示す。だが、その行動をロイナントに逆手に取られる形で、皇帝への反逆の濡れ衣(実際にクーデター計画があったともされる)を掛けられ近衛軍に粛清された。

名前の元ネタは、大将のフランス語読みの「ジェネラル・ダルメ」

 

「カウディ・ヨハンガ」宇宙暦・116~(※)

ゲーディア皇国国防軍の将軍。書中の階級・大将

皇国地上軍の西部方面軍司令長官。面倒事を嫌う事なかれ主義で、上官や優勢な者に付いて行く日和見主義でもある。

7月事件では、サウル宰相の命に従って軍を集結させて待機する。クーデター軍が首都を陥落させると、いの一番に彼らを称える祝電を送っていて、その甲斐あってか中央軍事委員会のメンバーとなる。

其の後も各派閥間を巧みに渡って保身に努め、その甲斐あって退役まで西部方面軍司令長官の座に居続ける。

名前の元ネタは、大将のスペイン(西「班牙」)語読みの「カウディヨ」

 

「ルジェウス・カーネラル上級大将」宇宙暦114~(※)

ゲーディア皇国国防軍の将軍。書中の階級・上級大将

軍令(※1)を司る軍令本部の初代総長。軍事政権でも軍令の最高位として中央軍事委員会に参加する。

パウリナ条約に一定の理解を示しており、パウリナ条約の破棄を目論むロイナントたちと対立、同期の友人でもある軍政大臣ミニッツと共に強固に抵抗する。しかし、軍政省での幾多の不祥事や事件の責任を取ってミニッツが辞任すると、自分ひとりで破棄派に抵抗できないと判断して自らも身を引く。

辞任後はロイナント派に監視される軟禁状態だったが、ロイナントがサロス帝に粛清されると解放され、以後は家族と穏やかな老後を過ごしている。

名前の元ネタは、将軍の英語読みの「カーネル・ジェネラル」

 

「トルス・ミニッツ上級大将」宇宙暦114~(※)

ゲーディア皇国国防軍の将軍。書中の階級・上級大将

軍政(※2)を司る軍政省の初代総長(大臣)。軍事政権でも軍政の最高位として中央軍事委員会に参加する。

軍令本部総長のカーネラルと共にロイナントが進めるパウリナ条約破棄案に反対した事で、中央軍事委員会を二分する派閥争いに発展する。だが、その最中に軍政省庁舎内での爆発物発見事件や、若手将校等による暴動からの立てこもり事件などの不祥事が続いたため、責任を取る形で辞任する。

辞任後は軟禁状態となるが、ロイナント事件でロイナントが粛清されると解放され、以降は家族と穏やかな老後を過ごしている。

名前の元ネタは、大臣のフランス語読みの「ミニストル」+大戦中のアメリカ海軍のニミッツ提督の事を、ずーっとミニッツ提督と呼んでいた事に因んで‥‥‥。

 

「スキム・アル・マファル・アマート」宇宙暦122~(※)

ゲーディア皇国国防軍の将軍。書中の階級・中将

国防地上軍と国防宇宙軍の両諜報部を統括する、皇国国防軍中央情報本部の長官。中央情報本部長官は、地上軍諜報部と宇宙軍諜報部から交互に長官を輩出して、一方が長官に着任している間は、副長官はもう一方が務める決まりになっている。

中央軍事委員会のメンバーで条約継続派。対立する条約破棄派を情報本部の情報網を使って追い落とそうと画策するも、同副長官が破棄派に付いた事で事態は混迷し、その最中に両総長が辞任したため、それに連座する形で失脚する。

名前の元ネタは、情報部のアラビア語読みの「キスム・アルマアルマート」

 

「フォウ・チュン」宇宙暦130~(※)

ゲーディア皇国国防軍の将軍。書中の階級・中将

軍の予算の管理・分配を司る軍政省財務管理局局長。30代前半で財務管理局副局長になった才女で、その後は長い据え置き期間は会ったものの、40代で局長になる。

中央軍事委員会入りを辞退したジャン・ダイ大将に代わって、急遽委員会メンバーとなた。一応条約継続派だが、本人は軍事政権内のイザコザには距離を置いている。但し、自分を認めてくれたミニッツには敬意を払っていて、彼の失脚に狼狽して自らも辞職しようとするが、ロイナントが彼女の才を惜しんだため続投する。

名前の元ネタは、財産(幸運)の英語読みの「フォーチュン」

 

「サム・マシャート」宇宙暦118~(※)

ゲーディア皇国国防軍の将軍。書中の階級・大将

国防宇宙軍の2代目総司令長官。中央軍事委員会のメンバーで条約破棄派ではあるが、強硬派のロイナントとは一定の距離を保っており、派閥争い中は、宇宙要塞「アンリ・マーユ」からほとんど出ていない。とは言え、中央情報本部副長官を懐柔したりと一定の働きはしている。

宇宙要塞に引きこもっていた事が功を奏し、軍事政権崩壊後も宇宙軍総司令官の地位に退役まで就いている。

名前の元ネタは、戦艦「大和&武蔵」

 

 

 

 

 

※・歴史上の人物にカテゴライズしているが、本編「大戦記(仮名)」が始まる宇宙歴197年8月26日の時点では、まだ存命中。

※1・軍令とは、軍隊の軍事行動に関する指揮・統率、作戦・用兵を行う事。

※2・軍政とは、軍の予算・人事、軍隊の編制、維持・管理を行う事。